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買収ターゲットになりそうな銘柄を探す
第一章 「買える株」「買えない株」を見極める
買収ターゲットになりそうな銘柄を探す
最近の株式市場では、「企業買収」がキーワードの1つになっています。そこで、「買収される可能性がある企業を探す」ということも、考えてみます。
2005年は「買収元年」
2005年株式市場は、それまでとは違って、企業買収買収が目立ちました。ライブドアがニッポン放送の株を買い占めてフジテレビと争ったのを皮切りに、村上ファンドvs.阪神電気鉄道や楽天vs.TBSなど大型買収合戦が演じられました。
これからの株式市場では、さらに買収合戦が過熱するものと予想されます。以前は企業どうしで株の持ち合いが行われていて、安定株主が多かったので、買収するのは困難でした。しかし、バブル崩壊後は株式持合いが解消され、安定株主が減って、買収を仕掛けやすい状況が生まれています。
買収の構図を探る
株の買占めが行われると、それによって株価が上がります。したがって、買占めが行われると、それによって株価が上がります。したがって、買占められそうな銘柄を探しておいて、あらかじめ買って保有しておくことができれば、儲けることができると考えられます。そこで買収の構図を見ておきまししょう。
2005年株の買収の事例を3つあげましたが、「ライブドアvs.ニッポン放送」と「楽天vs.TBS」は、「通信と放送の融合」を掲げた新興ネット系企業が昔からある放送局に買収をしかけたという構図です。
放送局の系列はいくつもあるわけではなく、このパターンでの買収劇は、今後そうそう起こらないとおもわれます。
一方、「村上ファンドvs.阪神電気鉄道」は、「資産価値から見て株価が安い企業の株を買い占めて、さまざまな要求を出して経営効率を上げさせて、株価を上げるというパターンです。村上ファンドはこれまでにもいくつかの企業の株を買い占めてきましたが、いずれもこのようなパターンで行動しています。
阪神電気鉄道には、阪神タイガースなどの優良なグループ会社があります。また非常に薄価の安い土地も保有していて、時価で評価すればかなりの資産価値があります。
ちなみに、阪神電気鉄道の持っている土地の中で、甲子園球場の土地は薄価がわずか800万円です。また、大阪駅前の一等地にある「大阪神ビルディング」(阪神百貨店ビル)は、わずか900万円です。これらの土地を時価で評価すると、数百億円になると言われています。薄価との差は莫大です。
村上ファンドはこれらの点に目をつけて、阪神電気鉄道の株を大量に買占めました。そして、阪神タイガースの株式を上場することなどを提案しています。
基本は「PERが低い銘柄」
ここまでで述べたように、「資産価値の割に株価が安い企業」が買収のターゲットになりやすいのです。村上ファンドをはじめとして、さまざまな投資主体が、こういった企業へ買収を仕掛けていくものと思われます。
「資産価値の割に株価が安い」ということは、大雑把に言えば、PERで判断することができます。PBRは株価を1株あたり純資産で割ったものであり、PBRが低いほど資産価値の割に株価が安いことになります。PBRが低い銘柄を検索するには、「スクリーニング」を利用し、PBRの低い純に銘柄を表示すると簡単です。
含み資産のある企業がターゲットになりやすい
ただ、PBRの計算では、1株あたり純資産を使って計算を行います。この純資産は帳簿上での価格であり、時価ではありません。前述の甲子園球場のように、薄価より時価がはるかに高い(含み益がある)状態であれば、より価値が高いと言えます。
PBRで銘柄を探した後、さらに薄価が安い資産を持っている企業を探せば、よりターゲットを絞り込むことができます。有価証券報告書を見れば、薄価の安い資産があるかどうか探すことができます。
有価証券報告書は、金融庁の「EDINET]を使うと見ることができます。有価証券報告書の中には、「主要な設備の状況」という部分があり、そこに主な土地などの薄価と面積等が書かれています。この部分を丹念に見て、薄価が極端に安い資産を持っているかどうかを探します。
金融資産を多く持っている銘柄を探す
含み資産が多い企業だけでなく、現金/預貯金/株式などの金融資産を大量に持っている企業も、買収ターゲットにされやすくなります。このような企業の例として「東京スタイル(8112)」をあげます。東京スタイルは婦人服のメーカーですが、以前に村上ファンドが株を大量に取得して話題になったことがあります。
東京スタイルの資産の総額は約1800億ですが、資産のうち現金と有価証券が約1300億円を占めており資産のほとんどが有効活用されていない状態です。実際この会社の利益を見ると、営業利益よりも、受取利息や有価証券売却益の方がはるかに大きいのです。村上ファンドはこの点に目をつけて株を買い、増配などの要求を出しました。
浮動株が多いことも重要
株を市場で大量に買い占めようとする場合、多くの投資家に株を売ってもらうことが必要です。その際には、「不動株」が多いこともポイントになります。
浮動株とは、
個人投資家などが小単位で持っている株
のことです。会社四季報では、1単位以上50単位未満の株主が持っている株を、不動株と呼んでいます。
このような小単位の株主は、株価が上がれば売りたいと思っていることが多いでしょう。そのため、不動株は市場で売買されやすい性質のものです。」浮動株の比率が高ければ、「高値で買い取る」といった魅力のある条件を提示すれば、株を売ってもらえる可能性が高くなり、買占めに成功しやすくなります。村上ファンドは阪神電気鉄道の株を40%以上取得しましたが、阪神電気鉄道の浮動株の比率が高く、買占めやすい状況にあったと言えます。
さまざまな要因を考慮して銘柄を選ぶ
はこちらへ
目次
第一章 「買える株」「買えない株」を見極める
■
ファンダメンタル分析とテクニカル分析
■
会社四季報の基本的な見方
■
売上や利益の伸びている銘柄を選ぶ
■
財務の悪い銘柄は買わない
■
成長中で株価収益率(PER)が狙い目
■
経営効率の良い銘柄を選ぶ
■
株価純資産倍率(PBR)も目安にする
■
買収ターゲットになりそうな銘柄を探す
■
さまざまな要因を考慮して銘柄を選ぶ
■
スクリーニングで良い銘柄を見つける
第二章 株価チャートの基本をマスターする
■
株価チャートの見方
■
一本のローソク足の意味とタイミング
■
複数本のローソク足の組み合わせと売買タイミング
■
株価と出来高の関係
■
株価の傾向(トレンド)と抵抗線/支持線
■
株価チャートのパターン
第三章 移動平均線を使いこなして売買タイミングを読む
■
移動平均線はテクニカル分析の基本
■
グランビルの法則で売買タイミングを読む
■
ゴールデンクロスとデッドクロスは参考程度
■
移動平均の最適な計算時間を選ぶ
■
株価と移動平均線との離れ具合
第四章 着実に賢く儲ける基本戦術
■
「リスク」をなるべく軽減する
■
株式ポートファリオを組む
■
勝ち負けの差を小さくする
■
トレンドに沿って売買する
■
値動きの良い銘柄を選ぶ
■
短期売買と長期投資のどちらが良い
■
得意な銘柄を作る
■
損切りできない人は儲けられない
■
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■
税金対策を考えてみよう
■
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