株を取引する上で、「逆指値」という注文方法を使うと、利益確定や損切りをやりやすくない、取引の幅が大きく広がります。
株の売買注文を出す際に、値段の指定方法として成り行きと指値の2種類があります。成り行きは、その時点での株価で売買する方法です。一方の指値は値段を指定して売買する方法で、「いくら以下になったら買い」「いくら以上になったら売り」という注文方法です。
これらの方法だけでも取引していくことはできますが、「逆指値」を使うとより便利になります。逆指値は、通常の指値とは逆に、「いくら以上になったら買い」「いくら以下になったら売り」という注文方法です(表1)。
例えば、株価が500円の時に「510円を越えたら買いたい」と思ったとします。この時点で510円の指値で買い注文を出すと、出来高が十分に多い銘柄ならすぐに約定してしまい、510円になるまで待つことはできません。
一方、逆指値注文の買い注文にすれば510円を越えるまで待って、その時点で注文が執行されるようにすることができます。
表1.指値注文と逆指値注文
逆指値の使い方の1つとして、損切りがあげられます。
損切りするには、株価が損切りライン以下になった時点で売ることになります。ところが、通常の指値での注文では、「株価がある値段以上になったら売る」という方法しか取ることができません。
通常の指値の売り注文で損切りするには、株価の動きを常に見ておいて、損切りラインに達した時点で手動で売り注文を出すことが必要になり、非常に面倒です。日中、仕事をしている人の場合は、そのような手動の売り注文は実質不可能でしょう。
こういう時に、逆指値をしておくと便利です。株を買ったらその場で損切りのラインを決め、その値段で逆指値注文を出しておきます。そうすれば、仮に値下がりして、損切りのラインに到達したとしても、自動的に損切りが行われるようになり、塩漬けを防ぐことができます。
例えば、「買った株が10%値下がりしたら損切りする」と決めたとします。仮に株を500円で買えたとすると、この場合、500円から10%値下がりすると450円なので、450円の逆指値で売り注文を出しておけば良いことになります。
特に、テクニカル分析を重視して株式投資をする場合、「ある条件を満たしたら損切りする」というようなことが多くなりますので、逆指値は重要な手法になります。
図1.逆指値注文で損切りする
逆指値のもう一つの使い方として、「利益鑑定に使う」こともあげられます。
株を買った後、株価が順調に上昇して、ある程度利益が乗ったとします。ところが、「まだまだあがるだろう」と欲を出して待ち続けていると、えてして値下がりが始まって、あっという間に株価が元に戻ってしまうこともよくあります。
一方、「儲けが出たからそろそろ売ろう」と思って売ると、その後に株価が一段と上昇して、儲けを取り損ねることもあります。
このような時にも、逆指値注文を使うことで、利益を確定しつつ、さらに儲けを追及することができます。
例えば、ある銘柄を500円で買い、その銘柄の株価が上がって1,050円になったとしましょう。株価が2倍を越えていますので、もう十分に利益」が出ています。ここで、逆指値で売り注文を出しておきます。例えば、「1,000円で逆指値売りする」というようにします。
その後、株価上昇が止まって株価が下がったとしても、1,000円まで値下がりしたら自動的に売り注文が出て利益が確定することになります(図2)。
また、そのままさらに調子よく株価が値上がりすれば、最初に出した逆指値注文を変更し、逆指値の値段を上げます。例えば、株価が1,100円を超えたら、1,050円の逆指値に変えればよいのです(図3)。
このようにすれば、さらに利益を追求することができます。
図2.逆指値注文で利益を確実に取る
図3.逆指値注文で利益を伸ばす
移動平均線とボリジャーバンド等を組み合わせて売買する方法では、株価が移動平均線を上回ったら買うようにしていました。
このように、テクニカル分析で売買を判断する場合、「株価が○○円以上のなったら買い」というようにすることもあります。これも通常の指値で行おうとすると、株価が上がるかどうかを見続けることが必要になり、非常に不便です。これも、逆指値を使うと楽に行うことができます。
逆指値注文は、場合によっては通らないこともありますので、注意が必要です。例えば、「株価が500円を割ったら499円で売り」というような注文にした場合、株価が急落すると500円を割っても売買が成立せず、売り注文が通らないことも考えられます。
逆指値注文を使いこなすと、「損を切って利を伸ばす」ということをスムーズに行えます。ただ、当サイト作成時点では、逆指値注文が使える証券会社は少なく、カブドットコム証券、マネックス証券、楽天商店ぐらいです。
為替取引などでは逆指値注文は一般的になっていますが、株の取引ではまっだまだ逆指値は普及しているとは言えないです。リスク管理の観点から逆指値は非常に重要ですので、他社も逆指値を導入してもらいたいものです。
カブドットコム証券とマネックス証券では、逆指値注文以外に表2のような注文を取ることができます。これらは総称して俗に「自動売買」と呼ばれています。
自動売買を利用することで、買いから利益確定(および損切り)までを自動化することもできます。特に売買を好む方には、自動売買は便利な機能です。
表2.主な自動売買注文の例
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カブドットコム証券の呼び方
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マネックス証券の呼び方 |
注文の内容 |
| W指値 |
ツイン指値 |
指値と逆指値の注文を同時に出す
利益確定と損切りの注文を一度に出すことができる |
| Uターン注文 |
リバース注文 |
買い注文と、それに対応する売り注文を同時に出す |
| リレー注文 |
連続注文 |
ある株を売った代金で別の株を買う注文を一度に出す |
| ±指値 |
名前なし(機能はあり) |
今日の始値や昨日の終値などあらかじめある値段から一定額動いた時点で、逆指値などの各種注文を自動的に出す |
楽天証券の「マーケットスピード」
マネックス証券とカブドットコム証券は、ホームページ上で逆指値等の注文を出すことができます。一方、楽天証券で逆指値注文を出すには「マーケットスピード」という専用ソフトを使います。
マーケットスピードは株式の取引を行うための総合的な多機能ソフトで、注文を出したりチャートを見たりする機能が装備されています。有料ソフトですが一定期間内に一度でも株を約定していれば、無料で使うことができます。
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