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トップ移動平均線はテクニカル分析の基本

第三章 移動平均線を使いこなして売買タイミングを読む
 

移動平均線はテクニカル分析の基本
テクニカル分析手法の中で、移動平均線は最もポピュラーで、非常によく使われています。テクニカル分析をする上で、移動平均線は、最低限使いこなせるようになっておくべきものです。ここでは、移動平均線の基本的な見方を紹介します。

移動平均線とは
「移動平均」というと何か難しげな響きがありますが、それほど難しいものではありません。単に、直近の株価を平均した値を求め、それを折れ線で結んだだけのものです。

株価チャートを見ると、株価に沿って1本ないし2本の曲線が引かれていることがよくありますが、それらの曲線が移動平均線を表しています。なお、移動平均線を2本引くことについては、後で解説します。

移動平均線は非常にポピュラーな指標ですので、たいていの株価チャートに表示されています。例えば、Yahoo!ファイナンスのチャート表示機能では、25日/75日/13週/26週/52週移動平均線を表示することができます。

移動平均線の引き方
移動平均線を引くには、それぞれの日でその当日を含めて直近の株価を平均し、株価チャート上で平均の位置に点を打ちます。そして、この作業を毎日行って、点と点の間を線で結びます。

例えば、株価が表1のように変化した時に、10日移動平均線を引くとしましょう。10月14日までは株価がまだ10日より少なく、10日間の平均を求められません。10月15日で、その日を含めて直近10日分の株価が揃いますので、それ以降は移動平均を計算することができます。実際に計算すると、以下のようになります。

10月15日の10日移動平均線=(838+848+858+・・・+857+851)÷10=850.6

したがって、株価チャートの10月15日の位置で850.6円のところに点を打ちます。同様にして10月17日以降も移動平均を計算し、それらを線で結ぶと、移動平均線ができます。

なお、この例では日足から移動平均を求めていますが、週足や月足からでも求められます。また、この例では終値を使っていますが、高値と安値の平均から求める方法などもあります。

表1.株価の動きの例
日付
株価(終値)
2005/10/01
838
2005/10/02
848
2005/10/03
858
2005/10/06
827
2005/10/07
857
2005/10/08
855
2005/10/09
853
2005/10/10
862
2005/10/14
857
2005/10/15
851
2005/10/17
835
2005/10/20
840

移動平均線の性質
移動平均線には以下のような性質があります。

株価のトレンドを表す
株式投資をする際には、株価の全体的なトレンドを見ることが重要です。日々の株価は上がったり下がったりして細かく振動しますが、ある程度の期間を取るとトレンドが見えてきます。移動平均線は株価の動きを平均して、滑らかにしたものです。そのため、移動平均線は株価のトレンドを表す性質があります。

株価の後を追うように動く
移動平均線は、株価の後を追うように動く性質があります。株価が上がり始めてしばらくすると、移動平均線も上がり始めます。逆に、株価が下がり始めてからしばらくすると、移動平均線も下がりだします。おおむね、平均期間の半分ぐらい遅れた動きをします。

例えば25日移動平均線の場合、平均期間の半分は12.5日なので、12日〜13日ほど前の株価を現在に持ってきたような動きをすることになります。

移動平均線と株価の位置関係
移動平均は株価から遅れて動きますので、株価が上昇トレンドにある時は移動平均線は株価の下にあり、下落トレンドの時には移動平均線は株価の上にあります。

例えば、画面2は東芝(6502)の2003年10月〜2005年の10月の週足に13週移動線を入れたものですが、株価と移動平均線の位置関係は上述のような形になっていることがわかります。この性質を利用して、移動平均を使って売買タイミングを見ることができます。

画面2.移動平均線と株価の位置関係 (東芝の2003年10月〜2005年の10月の週足)
移動平均線と株価の位置関係 (東芝の2003年10月〜2005年の10月の週足)

長短の移動平均線を組合わせる
一般的なチャートには移動平均線が2本引かれていることが多いのですが、これは、平均する期間を2種類取って、それらの移動平均線を組み合わせて判断しようというものです。

平均する期間を短くすると、移動平均線は株価の動きにより近づくことになりますが、あまり期間を短くしすぎると、株価の動きとほとんど変わらなくなってしまい、平均する意味がなくなってしまいます。

一方、平均する期間を長くすると、動きはよりなめらかになりますが、株価の動きからはどんどん遅れることになります。

そこで、平均する期間が短い移動平均と、長い移動平均線を引いて、両方から総合的に判断することがよく行われています。一般に、日足では5日/10日/25日/50日/75日/200日などの期間の移動平均線を組み合わせます。また、週足では13週や26週がよく使われます。

長短2本の移動平均線を組み合わせる場合、株価上昇には上から株価/短期移動平均線/長期移動平均線の純に並びます。一方、株価下落時には上から長期移動平均線/短期移動平均線/株価の順に並びます。
                                グランビルの法則で売買タイミングを読む はこちらへ
 
目次
第一章 「買える株」「買えない株」を見極める
ファンダメンタル分析とテクニカル分析
会社四季報の基本的な見方
売上や利益の伸びている銘柄を選ぶ
財務の悪い銘柄は買わない
成長中で株価収益率(PER)が狙い目
経営効率の良い銘柄を選ぶ
株価純資産倍率(PBR)も目安にする
買収ターゲットになりそうな銘柄を探す
さまざまな要因を考慮して銘柄を選ぶ
スクリーニングで良い銘柄を見つける

第二章 株価チャートの基本をマスターする
株価チャートの見方
一本のローソク足の意味とタイミング
複数本のローソク足の組み合わせと売買タイミング
株価と出来高の関係
株価の傾向(トレンド)と抵抗線/支持線
株価チャートのパターン

第三章 移動平均線を使いこなして売買タイミングを読む
移動平均線はテクニカル分析の基本
グランビルの法則で売買タイミングを読む
ゴールデンクロスとデッドクロスは参考程度
移動平均の最適な計算時間を選ぶ
株価と移動平均線との離れ具合

第四章 着実に賢く儲ける基本戦術
「リスク」をなるべく軽減する
株式ポートファリオを組む
勝ち負けの差を小さくする
トレンドに沿って売買する
値動きの良い銘柄を選ぶ
短期売買と長期投資のどちらが良い
得意な銘柄を作る
損切りできない人は儲けられない
逆指値を使いこなそう
税金対策を考えてみよう
リバウンド狙いの短期勝負
 
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