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株価の傾向(トレンド)と抵抗線/支持線
第二章 株価チャートの基本をマスターする
株価の傾向(トレンド)と抵抗線/支持線
テクニカル分析を活用して儲けるには、株価の動く傾向(トレンド)や、上昇/下落の節目(抵抗線/支持線)を見て、それに沿って売買することが基本になります。そこで、株価のトレンドや抵抗線/支持線について紹介します。
トレンドラインを引く
日々の株価を見ると上がったり下がったりしますが、ある程度の期間で見ると
上昇/下落/保ち合い
(横ばいのこと)の傾向が見えてきます。この傾向(トレンド)を示すための線のことを、「トレンドライン」と呼びます。テクニカル分析を行う際に、トレンドラインは非常によく使います。
株価の動きは波のようになりますが、その波の下側と上側のそれぞれに接する線を引くと、トレンドラインができます。下側に接する線は、短期〜中期的な安値と安値の間を結んで行くことになります。逆に、上側に接する線は、高値と高値の間を結んでいます。
上昇トレンドは図1、下落トレンドは図2、保ち合いトレンドは図3のようになります。もっとも、実際のチャートでは図1のようなきれいな波にはなりませんので、ある程度見た目の雰囲気でトレンドラインを引き、適宜引きなおすようにします。
図1.上昇トレンド
図2.下落トレンド
図3.保ち合いトレンド
上値抵抗線と下値支持線
株価の動きを中期的に見ると、ある線まで株価が上昇すると、そこで押し返されて下落するように見えることがあります。その線のことを
上値抵抗線
と呼びます。逆に、ある線まで株価が下落すると、そこで反発して上昇するように見えることもあります。その線 は
下値支持線
と呼びます。
株価が上昇してから下落に転じた場合、再度反発して上昇するとしても、その時の高値が節目になって、それ以上上昇しないことがあります。そのため、直近の高値から水平に引いた線は、上値抵抗線の1つと考えられます(図4)。
逆に株価が下落から上昇に転じた場合、その時の安値から水平に引いた線は、下値支持線と考えられます(図5)。
また、先ほどトレンドラインについて述べましたが、多くの場合、株価の上側に引いたトレンドラインは上値抵抗線になり、下側のトレンドラインは下値支持線になります。
図4.直近の高値のラインは上値抵抗線になる
図5.直近の安値のラインは下値支持線になる
上昇トレンドと買うタイミング
株価 が上昇トレンドにある場合、一本調子に上がることは少なく、ある程度上がると一度下がり、またそこから上昇し始める、という形になることが多いものです。この「一時的な下げ」を押し目と呼びます。
株価が底ねから天井まで上昇する間に押し目は何度か入りますが、その回数は3回程度であることが多いと言われています。また押し目の幅は、そこまでの上げ幅の半分から3分の1程度であることが多いとされています。
ただし、実際のチャートを見ていると、押し目の回数はもっと多いこともよくありますし、逆にほとんど押し目がないままに上昇することもあります。
また、上昇トレンドが続く間は、押し目の後に株価は直近の高値を上回り、その次の高値は直近の高値よりも高くなります。これは同時に、押し目の安値は直近の安値を上回り、その次の安値よりも高くなります。
つまり、
高値安値ともに切り上がっていく
状態です。これは
ダウ理論
と呼ばれ、一般的に認識されています。
押し目の後で、株価が直近の高値からの上値抵抗線を上回ってきた場合、上昇トレンドが続くと考えられますので、買いのポイントになります(図6の1)。
また、押し目を付けて下側のトレンドラインから反発した時点で、すばやく買うという方法も考えられます(図6の2)。
上昇トレンドになってから1回目の押し目の時など、上昇トレンドになってから時間がまだあまりたっていない場合は、これも良い方法です。
ただこの場合、直近の高値を上回る前に買うことになり、上昇トレンドが続くかどうかをハッキリ確認する前に買うことになります。そのため、1のポイントで買う場合に比べると、確実性は落ちます。
図6.上昇トレンドと買いのタイミング
下落トレンドと売るタイミング
下落トレンドは、上昇トレンドとほぼ逆の動きをすることが多いものです。つまり、一本調子に下がるのではなく、下がった後ある程度上がり、また下がるという形になりがちです。下がった後の一時的な上昇を
戻り
と呼びます。
下落トレンドが続く間は、戻りの後に株価は直近の安値を下回り、その次の安値は直近の安値をさらに下回ります。同時に、戻りの高値も直近の高値を下回っていき、
安値高値ともに切り下がっていく
状態です。これもダウ理論の考え方です。
戻りの後で株価が再度下落して、直近の安値を下回った場合、まだ株価の下げが足りないというサインですので、売りのポイントであると判断します(図7の1)。持っている株があれば、売って利益(または損失)を確定すべきところです。
また、株価が戻った後に再度下落に転じた点も、売るポイントと考えることができます(図7の2)。直近の安値を下回るまで待つよりも、より高い株価の時点で売ることになりますので、利益は大きくなります(損失の場合は小さい)。
ただ、直近の安値を下回る前に売ることになり、下落トレンドが継続することを確認しないことになります。そのため、売った後にトレンドが転換して、利益を取り損ねることもありえます。
図7.下落トレンドと売りのタイミング
トレンドの転換と売買タイミング
トレンドラインから株価が外れた動きをした場合、トレンドが変化する兆しが出たことになりますので、買う(売る)ことを考えるべきです。
●
上昇トレンドの転換
上昇トレンドが続いていた時に、株価の下側のトレンドラインを割り込んで下がった場合(図7の1)、
上昇トレンドから下落トレンドに変わる兆し
だと考えて、売りのタイミングと判断します。
ただ、このポイントの場合、長期的な上昇トレンドが一時的に変わっただけで、再度上昇トレンドに戻ることもあります。したがって、持ち株を全部売るのではなく、半分だけ売るというような方法を取ることも良いでしょう。
●
下落トレンドの転機
下落トレンドから上昇トレンドへの転機も、同じように考えることができます。
下落トレンドが続いていた時に、株価が上側のトレンドラインを超えて上がった場合は、
下落トレンドから上昇トレンドに変わる兆し
だと考えて、買いのタイミングと判断します(図8の1)。
ただ、この場合は一時的な戻りに過ぎない可能性がありますので、全力で買わずに資金を残しておく方が確実でしょう。一方、株価が直近の高値を上回ってきた場合は(図8の2)、1のポイントに比べてより確実性が高いと考えられます。ここでさらに買いを入れると良いでしょう。
図7.上昇トレンドが転換する際の売りのタイミング
図8.下落トレンドが転換する際の買いのタイミング
トレンドで売買タイミングを見る例
それでは、実際のチャートでトレンドを見てみることにしましょう。例として、2003年10月〜2005年9月のトヨタ自動車(7203)の週足チャートを使います(画面1)。
このトレンドの間には、何度か短期的な高値があり、押し目をつけてからその高値を越えて(図中の1〜3)、さらに上昇上昇が続いています。最初の買いポイント(1)で買うことができていなかったとしても、2のあたりで買っていれば、その後の上昇を据えることができていたところです。
図中4は、それまでの上昇トレンドの下側のラインを、株価が下に抜いたポイントです。その後は、期間は短いですが、株価は徐々に下落していることがわかります。
5 のポイントは、それまでの短期的な下落トレンドから上に抜けたように見えるポイントです。この時点でトヨタ自動車のチャートをみていたなら、買いタイミングと判断していたと思われます。ただ、実際にはこのポイントの後はしばらく保ち合い気味に推移していて、ダマシになっています。
最後の6は、それまでの保ち合いトレンドから抜け出して、上昇トレンドに入ったポイントです。上昇のペースが速いために、上下のトレンドラインの感覚が狭くなっています。
画面1.トレンドと売買タイミングの判断例(2003年10月〜2005年9月のトヨタ自動車の週足)
株価チャートのパターン
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目次
第一章 「買える株」「買えない株」を見極める
■
ファンダメンタル分析とテクニカル分析
■
会社四季報の基本的な見方
■
売上や利益の伸びている銘柄を選ぶ
■
財務の悪い銘柄は買わない
■
成長中で株価収益率(PER)が狙い目
■
経営効率の良い銘柄を選ぶ
■
株価純資産倍率(PBR)も目安にする
■
買収ターゲットになりそうな銘柄を探す
■
さまざまな要因を考慮して銘柄を選ぶ
■
スクリーニングで良い銘柄を見つける
第二章 株価チャートの基本をマスターする
■
株価チャートの見方
■
一本のローソク足の意味とタイミング
■
複数本のローソク足の組み合わせと売買タイミング
■
株価と出来高の関係
■
株価の傾向(トレンド)と抵抗線/支持線
■
株価チャートのパターン
第三章 移動平均線を使いこなして売買タイミングを読む
■
移動平均線はテクニカル分析の基本
■
グランビルの法則で売買タイミングを読む
■
ゴールデンクロスとデッドクロスは参考程度
■
移動平均の最適な計算時間を選ぶ
■
株価と移動平均線との離れ具合
第四章 着実に賢く儲ける基本戦術
■
「リスク」をなるべく軽減する
■
株式ポートファリオを組む
■
勝ち負けの差を小さくする
■
トレンドに沿って売買する
■
値動きの良い銘柄を選ぶ
■
短期売買と長期投資のどちらが良い
■
得意な銘柄を作る
■
損切りできない人は儲けられない
■
逆指値を使いこなそう
■
税金対策を考えてみよう
■
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