分散投資では複数の銘柄に投資しますがその全体のことを「ポートファリオ」と呼びます。ここでは、ポートファリオの組み方について解説します。
複数の銘柄に分散投資する際には、「関連性の薄い銘柄を組み合わせる」ということが非常に重要です。
「ソニーと松下」などの同業の会社は、日本全体の景気から同じ影響を受けやすく、株価の動きも似通ったものになりがちです。これでは分散投資の効果がほとんど出ず、1つの銘柄に集中投資するのとそう変わりません。
関連性の薄い銘柄を組み合わせれば、ある銘柄が下がっても他の銘柄が上がったりして、全体的に値動きが穏やかになります。値動きが激しいと、精神的に追い込まれやすく、判断を誤ってしまうことにもなりがちです。
また、値動きが激しいとうまくいけば短期的に大きく儲かりますが、長期的には資産を減らすことになりやすいのです。
理論的には、値動きの連動性が低い(相関関係の低い)銘柄を組み合わせると、最も分散投資の効果が出ます。ただ、実際的には値動きが完全に逆になる組み合わせは存在しません。なるべく逆に近くなりそうな組み合わせを選びます。
例えば、鉄鋼/機械等と公益/食品等など、「景気に敏感な銘柄と、景気の影響を受けにくい銘柄」という組み合わせが考えられます。
「値動きの傾向が異なる銘柄を組み合わせる」ということも重要です。
短期間で儲けようとして、値動きの激しい銘柄ばかりを買う方をよく見かけます。JASDAQやマザーズでは、上がりだすとストップ高が数日続くような銘柄もよくありますので、そういった銘柄に目がいきがちになるのもわかります。
ただ、ストップ高に何日も連続するとは限りません。ストップ高の翌日には、ストップ安に落ち込むこともあります。
値動きの激しい銘柄を買うにしても、一方で値動きの穏やかな銘柄もあわせて持つようにして、ポートファリオ全体の値動きがあまり激しくならないようにすることをお勧めします。
中期的にじっくりと値上がりを狙うなら、「割安株」でポートファリオを組むことが考えられます。
「割安株」とは、業績や財務の面から見て株価が安いと思われる銘柄のことです。「この銘柄は割安だ」ということが広く知られるようになえば、それにつれて株価がじわじわと上がって、やがては大きく花咲くこともあります。
割安かどうかの判断は、主にPERやPBRで行います。第一章で解説したように、PERやPBRが低いからといってそれだけで単純に買うべきではありません。理想としては、業績が順調に上昇していて、なおかつPERやPBRが低い銘柄です。
また、スクリーニングの機能を利用して検索してみると良いでしょう。
例えば、「最低投資金額が30万以内、連結予想PERが25倍以下で、経常利益が前期比3%以上伸びている銘柄」という条件で検索すると、300銘柄ほどが見つかりました。そういった銘柄の中から、四季報等で、さらに選別すれば、良いポートファリオを組むことができそうです。
表1.30万円以内で買えて割安で業績もまずまず良い銘柄の例(2006年1月17日)
|
銘柄(証券コード) |
株価(円) |
単元(株) |
連結予想PER(倍) |
| 昭和シェル石油(5002) |
1,330 |
100 |
9.4 |
| 住信リース(8432) |
2,230 |
100 |
12.0 |
| ヤオコー(8279) |
2,980 |
100 |
17.5 |
| オリックス(8591) |
28,360 |
10 |
18.0 |
| トヨタ車体(7221) |
2,285 |
100 |
18.9 |
| ドトールコーヒー(9952) |
2,520 |
100 |
19.2 |
| 日本水産(1332) |
482 |
100 |
20.5 |
勝ち負けの差を小さくするはこちらへ
|