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トップ勝ち負けの差を小さくする

第四章 着実に賢く儲ける基本戦術
 

勝ち負けの差を小さくする
株式投資では儲かる(勝つ)こともあれば損する(負ける)こともありますが、その差をなるべく小さくしたいものです。それについて考えてみます。

勝ち負けが激しいと最終的に儲からない
まず、10万円の資金があるものとして、以下の3つの例を考えてみましょう(図1)。これらの3つの中で、最終的に最も儲かるのはどれでしょうか?

ただし、儲けは再投資するものとします。例えば、Aの例だと、1年目では5,000円儲かって資金が105,000円になりますが、2年目はその105,000円すべてを再度投資します。

A:毎年5%ずつ利益を出す
B:1年おきに、20%の利益の年と、10%の損失の年がある
C:1年おきに、40%の利益の年と、20%の損失の年がある

図1.3つの利益率の動きの例
3つの利益率の動きの例

A、B、Cどれも同じになりそうに見えるかも知れません。また、人によっては、「Cは儲けの大きい年があるから、最終的には儲かるのではないか」と思うかも知れません。ところが、このどちらの考え方も間違いです。

例えば、Aの利益が最終的にいくらになるかを計算してみましょう。1年目は5%の利益なので、1年目が終わった時点での資産は、元本に利益の5,000円(=10万円×5%)を足した105,000円になります。2年目は、このお金に対して5%の利益が出るので、2年目終了時点の資産は10,5000円+105,000円×5%=110,250円になります。

この手順を繰り返して、Aの場合の6年目終了時点の資産を計算すると、134,010円になります。また、同様の手順でBとCの6年目終了時の資産を計算すると、それぞれ125,971円/94,119円となり、Aが最も儲かることがわかります。

Cにいたっては、儲かるどころか損になっています(表1)。

また、仮に同じペースで売買を続けられたとして、長期的に資金の推移を見てみると、図2のようになり、さらに差がつくことがわかります。

このように、足して平均した利益率が同じであっても、各年の利益率のばらつきが大きいほど、最終的な儲けは少なくなります。勝ち負けの差を少なくしてコンスタント儲け続けることが、勝利への近道です。

ちなみに足して平均した利益率が同じなら、最も儲かるのは、各年のばらつきがまったくない場合です。

表1.各例の資産の推移
A
B
C

1

105,000円
120,000円
140,000円
2
110,250円
108,000円
98,000円
3
115,763円
129,600円
137,200円
4
121,551円
116,640円
96,040円
5
127,628円
139,969円
134,456円
6
134,010円
125,971円
94,119円


図2.長期的な資金の推移
長期的な資金の推移
コンスタンスに儲け続けるには
では、コンスタンスに儲け続けるには、具体的にどうすればよいのでしょうか?

分散投資する
もっとも重要なことは、分散投資を行うことです。分散投資をすることで、資金全体の変動を抑えることができ、コンスタントな動きに近づけることができます。

値動きの激しい銘柄を割ける
資金面などの問題で分散投資が難しい場合は、値動きの激しい銘柄をなるべく避けるようにします。東証一部銘柄で出来高がある程度多い銘柄であれば、株価が極端な動きをすることはそうありませんので無難です。

その他の市場の銘柄は出来高があまり多くないので、なんらかの原因で株価が大きく飛ぶことがあります。また、売ろうと思っても、出来高が少なすぎてうれないこともあり、コンスタントに儲けるのが難しくなります。

特に、JASDAQやマザーズなどの銘柄の株価を読むのは、テクニカル分析をしてもなかなか難しいと言えます。

無難な銘柄にするとリターンは小さくなってしまいますが、あまりリスクを取りに行くと失敗した時の損失が大きくなります。そうなると、前述のように最終的な利益が少なくなってしまいます。

特に、短期売買が好きな人は、値動きの激しい銘柄を売買して、短期間で儲けようとされているのではないかと思います。確かにそれが成功し続ければ、短期間で大きく資金を増やすことができます。

しかし、成功と失敗を繰り返していると、先ほどの図3のように、いつの間にか資金が減っていくことになりがちです。さらに、値動きの激しい銘柄は、持っていると精神的にハラハラすることになり、判断を誤る元になりやすいのです。こういった面からも、値動きの激しい銘柄はあまりお勧めしません。
                                        トレンドに沿って売買する はこちらへ
 
目次
第一章 「買える株」「買えない株」を見極める
ファンダメンタル分析とテクニカル分析
会社四季報の基本的な見方
売上や利益の伸びている銘柄を選ぶ
財務の悪い銘柄は買わない
成長中で株価収益率(PER)が狙い目
経営効率の良い銘柄を選ぶ
株価純資産倍率(PBR)も目安にする
買収ターゲットになりそうな銘柄を探す
さまざまな要因を考慮して銘柄を選ぶ
スクリーニングで良い銘柄を見つける

第二章 株価チャートの基本をマスターする
株価チャートの見方
一本のローソク足の意味とタイミング
複数本のローソク足の組み合わせと売買タイミング
株価と出来高の関係
株価の傾向(トレンド)と抵抗線/支持線
株価チャートのパターン

第三章 移動平均線を使いこなして売買タイミングを読む
移動平均線はテクニカル分析の基本
グランビルの法則で売買タイミングを読む
ゴールデンクロスとデッドクロスは参考程度
移動平均の最適な計算時間を選ぶ
株価と移動平均線との離れ具合

第四章 着実に賢く儲ける基本戦術
「リスク」をなるべく軽減する
株式ポートファリオを組む
勝ち負けの差を小さくする
トレンドに沿って売買する
値動きの良い銘柄を選ぶ
短期売買と長期投資のどちらが良い
得意な銘柄を作る
損切りできない人は儲けられない
逆指値を使いこなそう
税金対策を考えてみよう
リバウンド狙いの短期勝負
ネットで内職在宅ワークを始めよう<初級編>
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