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さまざまな要因を考慮して銘柄を選ぶ
第一章 「買える株」「買えない株」を見極める
さまざまな要因を考慮して銘柄を選ぶ
ここまで業績と財務の2大要因の基本的な見方を解説してきました。ただ、株価はこれらだけで働くわけではありません。ここでは、株価に影響する他の要因もいくつか取り上げ、その見方を解説します。
業績と株価の関係
業績が株価に与える影響は大きいのですが、業績の動き方は業種によってある程度パターンがあります。したがって、投資する目的に応じて、投資先の業種を選ぶようにすれば、より自分目的に合った投資を行うことができます。
基本的には成長性が高いと思われる業種は、成長が期待されることで株が買われて、株価が大きく上がることもよくあります。しかし、期待通りの成長が実現しないと、株価が大きく下がってしまうこともあります。
例えば、コンピューター関係や通信関係などは、成長性が高いと考えらているため、株価の動きが激しくなりやすいものです。また、新規上場してからまだあまり時間が経っていない企業も、株価の変動が大きくなります。
一方成熟産業や景気に左右されにくい業種は、成長期待が低いので利益水準から見た株価は、どちらかといえば低めになりやすいものです。(PERがあまり高くならない)。株価の動きも比較的緩やかです。電気・ガスなどの公益企業や、食品関係の企業は、成長性はあまりなく、また景気の変動の受けにくいので、株価の変動は緩やかになりやすいのです。
また、機械や鉄鋼、化学といった業種は、景気変動によって業績が大きく変動しやすく、株価もそれに沿って大きく変動する傾向があります。
発行済み株式数と株価の関係
発行済み株式数の大小も、株価に影響を与えます。
発行済み株式数が多いと、市場で売買される株数も多くなります。そのような銘柄は少々の売買では株価が変動しにくいので、株価の動きは緩やかになりやすいものです。一方、発行済み株式数が少ないと、出来高も少なくなりやすく、わずかな売買で株価が大きく飛ぶこともあります。
以前は、発行済み株式数の大小によって、「大型株」「中型株」「小型株」という分類が取られていました。これらの分類は図1の表の通りです。発行済み株式数を考慮する際には、この分類が目安になります。
ちなみに、現在では大型株/中型株/小型株の分類は、発行済み株式数ではなく、時価総額(=株価×発行済み株式数)と流動性(売買量の多さ)で決められています。
図1.かつての発行済み株式数による分類
分類
発行済み株式数
大型株
2億株以上(20万単位以上)
中型株
6千万株以上2億株未満(6万単元位以上20万単元未満)
小型株
6千万株未満(6万単元未満)
市場と値動きの関係
上で述べたことと連動しますが、銘柄が上昇している市場も、株価の動き方に関係します。基本的には、発行済み株式数の多い銘柄ほど値動きは緩やかになりやすく、逆に発行済み株式数が少ない銘柄は値動きが荒くなりやすいものです。
東証一部企業では、発行済み株式数が多い企業が多く、株価の動きは緩やかなものが多くなります。一方JASDAQ/ヘラクレス/マザーズなどに上場している新興企業は、発行済み株式数が非常に少ないことが多く、わずかな売買で株価が大きく働きやすいものです。
ただし、現在では東証一部にも比較的新しい企業が増えて、東証一部企業だからといって、必ずしも発行済み株式数が多いとは限りません。会社四季報等で、発行済み株式数や出来高をチェックすると良いでしょう。
なお、値動きが激しいとかえって儲けにくいこともあります。
外国人投資家の行動と株価の関係
日本株を売買する上で、「外国人投資家」の行動を据えることは非常に重要です。
バブル以前の日本企業は企業同士で株を持ち合うことが多く行われていました。しかし、バブル崩壊後は株価の下落によって株の持ち合いが重荷になり、企業が株を手放すことが増えました。一方で、外国人投資家が日本企業の株を買うことが増えました。
投資家ごとの株の保有金額をみても、金融機関や一般企業が大きく減らしている一方で、外国人投資家の保有金額が増えていることが明らかです。
このようなことから、外国人投資家が株を買うか売るかによって、日本の株価が大きく左右されるようになっています。外国人が多く買っている時期には株価が上がり、売っている時期には株価が下がりやすいです。
新聞やインターネット等で株式関係のニュースを見ていると、「外国人が買っている(売っている)」といった情報が頻繁に出ています。そういった情報を見つつ、現在の流れをつかむようにすると良いでしょう。
配当/株主優待と時価の関係
株に投資する動機として、「値上がり益を狙いたい」というのが最も多いことでしょう。そのため、「株を保有すると配当をもらうことができる」「銘柄によっては株主優待をもらうことができる」ということは、あまり投資目的になっていないと思われます。
ただ、配当や株主優待も株価に影響する場合があります。株価の動きが悪くなると、高配当銘柄や株主優待の良い銘柄の人気が上がることもあります。
例えば、2005年の前半は日経平均株価が11000円近辺で上下として、市場全体的には株価が伸び悩んでいました。一方、配当の良い電力株などは、その時期に株価を伸ばしました。
スクリーニングで良い銘柄を見つける
はこちらへ
目次
第一章 「買える株」「買えない株」を見極める
■
ファンダメンタル分析とテクニカル分析
■
会社四季報の基本的な見方
■
売上や利益の伸びている銘柄を選ぶ
■
財務の悪い銘柄は買わない
■
成長中で株価収益率(PER)が狙い目
■
経営効率の良い銘柄を選ぶ
■
株価純資産倍率(PBR)も目安にする
■
買収ターゲットになりそうな銘柄を探す
■
さまざまな要因を考慮して銘柄を選ぶ
■
スクリーニングで良い銘柄を見つける
第二章 株価チャートの基本をマスターする
■
株価チャートの見方
■
一本のローソク足の意味とタイミング
■
複数本のローソク足の組み合わせと売買タイミング
■
株価と出来高の関係
■
株価の傾向(トレンド)と抵抗線/支持線
■
株価チャートのパターン
第三章 移動平均線を使いこなして売買タイミングを読む
■
移動平均線はテクニカル分析の基本
■
グランビルの法則で売買タイミングを読む
■
ゴールデンクロスとデッドクロスは参考程度
■
移動平均の最適な計算時間を選ぶ
■
株価と移動平均線との離れ具合
第四章 着実に賢く儲ける基本戦術
■
「リスク」をなるべく軽減する
■
株式ポートファリオを組む
■
勝ち負けの差を小さくする
■
トレンドに沿って売買する
■
値動きの良い銘柄を選ぶ
■
短期売買と長期投資のどちらが良い
■
得意な銘柄を作る
■
損切りできない人は儲けられない
■
逆指値を使いこなそう
■
税金対策を考えてみよう
■
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